サイクロ減速機の構造を徹底解説!
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サイクロ減速機は、入力側の軸回転数を減速して出力側に取り出すことができる機械装置です。この機械装置は、高い効率と信頼性が特徴です。本記事では、サイクロ減速機の構造について詳しく説明します。
サイクロ減速機の構造
サイクロ減速機は、インボリュート歯車の替わりに、独特の波形形状により、滑らかな転がり接触を実現する特殊な歯車(曲線板)を用い、衝撃荷重を多くの歯に分散して吸収するように設計されたものが、サイクロ減速機です。
サイクロ減速機の特徴
サイクロ減速機は、高い効率と信頼性が特徴です。
また、入力側の軸回転数を減速して出力側に取り出すことができるため、駆動システムに非常に適しています。そのため、維持が容易であり長期間使用することができます。
このようなサイクロ減速機のメリットを下記にて詳しく紹介いたします。
①タフで長寿命
サイクロ減速機の歯車である「曲線板」は、一般的なインボリュートギヤと異なり、独自の滑らかな曲線(エピトロコイド平行曲線)を持っています。
また内歯車にも独自の円弧歯型を採用。歯の折損がない滑らかな転がり接触によって、タフで長寿命な減速機を実現しています。
②高減速比
サイクロ減速機は、1段形で1/6 ~ 1/87、多段にすれば数百億分の1という大減速比も製作可能になります。
③軽量でコンパクト
サイクロ減速機は、内接接式遊星歯車機構と円弧系歯形の組合せにより、軽量でコンパクトな減速機構が実現されます。
④メンテナンスが容易
サイクロ減速機は、部品点数が少なく分解が容易です。また、入出力軸同芯のため、取扱上便利です。
このようにサイクロ減速機はメリットが多く様々な場面で使用されます。
そのようなサイクロ減速機の当社の事例を次の章で紹介いたします。
サイクロ減速機の事例
サイクロ減速機は、産業用機械、コンベア設備、自動化設備などの工場設備によく使われます。また、上下水道設備、発電所などのインフラ設備にも使われます。そのようなサイクロ減速機の当社の事例を下記にて紹介いたします。
サイクロ減速機の整備
こちらは、お客様からサイクロ減速機にて異音がするので、修理・メンテナンスを実施してほしいとのご相談をいただきました。異音の原因はほとんどの場合、ベアリング・歯車の摩耗や損傷が考えられます。そこで当社は、原因究明・修理の為に分解点検しました。その結果、異音はベアリングの摩耗により発生していることが分かりました。そこで、ベアリング・オイルシール等の消耗品を交換いたしました。
まとめ
サイクロ減速機は、タフで長寿命でメンテナンスが容易で部品の入手性が高いのが特徴であり、産業用機械やコンベヤ設備などの駆動に適しています。本記事では、サイクロ減速機の構造とメリットについて説明いたしました。
また、サイクロ減速機でお困りの方は是非当社にお問い合わせください。