減速機の原理や種類を紹介!
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減速機とは
減速機とは、歯車などで回転速度を減速し出力する装置になります。減速に対して目的の出力速度とトルクを実現します。
特に、産業機器でしたら工場搬送ライン、運送機でしたら、船舶のスクリュー、飛行機のプロペラなどに採用されています。
減速機の必要性
工場などで使用されるベルトコンベアーは、モーターが動力源となり稼働しています。このモーターは、電波周波数により速度が決まります。そして、一般的な電波周波数でモーターを稼働させた場合、ベルトコンベアーはとてつもない速さで回転するため制御不可能になってしまいます。そのため減速機を使用し速度を調整する必要があります。
減速機の原理
先ほど、減速機の必要性として速度調整を担っていることを紹介いたしました。
この他にもトルク(回転力)を得る事も減速機の必要性になります。原理として、減速機を使用して回転速度を1/2にした場合にトルク(回転力)は2倍になるといった反比例の法則があります。なぜ、反比例するのかというと減速機の原理でてこの原理を使用しているところにあります。このことにより、減速比に比例した回転力を得る事ができるのです。
減速機の種類
モーターの減速を行うために歯数の異なる平歯車を設置することにより減速機構を製作することができますが、一般的に減速機としてマシーン化されたものを利用します。この、減速機は様々ありますが、下記で代表的な減速機を紹介いたします。
サイクロ減速機
サイクロ減速機とは、インボリュート歯車の代替品に、特徴的な波形形状の歯車を用いて滑らかな転がり接触を実現でき、衝撃荷重を複数の歯に力を分散・吸収する設計をされたものです。素材には高炭素クロム軸受鋼などが採用され、強度があり長く使用できることが最大の特徴です。
ヘリカル減速機
ヘリカル減速機とは、歯車にヘリカルギヤといって歯すじをネジらせた歯車で歯の噛み合いが向上し、なめらかで騒音が少なく動力伝達が高い状態で得る事ができます。これに伴って、動力伝達の大きさに比例しスラスト力が発生してしまう弱点もあります。この弱点を無くすため真逆のヘリカルギヤを設置してダブルヘリカルギヤにいたします。
ウォームギヤ減速機
ウォームギア減速機とは、ねじ歯車(ウォームギア)とはすば歯車(ウォームホイール)を組み合わされ、ウォームピニオン入力と出力ウォームホイールで構成されています。そのため、直角の出力方向に設定された減速機の一種になります。メリットとして、コンパクトな設計で初期コストとメンテナンスコストが低く、減速比率が高く、出力トルクが高いといった点があります。ただし、平歯車と比べ動力伝達を歯面の滑りにより行うため、熱が発生しやすく、伝達効率は50%程度とあまり効率的ではありません。
べベルギア減速機
ベベルギア減速機とは、かさ歯車と組み合わせた減速機で、軸角が直角になります。
大小歯車を組み合わせることで減速し、出力を直角に振るために使用されることが多いです。減速比率が1:1の場合はマイタギヤと言います。